第182話アレンが救った

背後に誰もいないことを確認し、アデラインはようやく安堵の息を吐いた。

あのケイドという男は常に嫌な予感を抱かせる存在であり、彼女は距離を置くべきだと感じていた。

今夜は酒を飲むペースが早すぎた。シャーリーに絶え間なく勧められるまま杯を重ねた結果、彼女はあっという間に限界を迎えようとしていた。

だが、シャーリーもケイドも飲んでいる状況で、自分だけが口をつけないわけにはいかなかったのだ。

アデラインは化粧室で胃の中のものをすっかり吐き出し、意識をはっきりさせようと冷たい水で顔を洗った。それでも、化粧室を出る彼女の足取りはおぼつかなかった。

少し考えた末、体調が優れないので先に帰るとシャー...

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